安保法制と附帯決議米中対決 10の大胆予測

二〇一五年一〇月二八日

アメリカ軍がISILから人質を救出しました。

アメリカ特殊部隊が人質解放に成功し、被害も最小限に抑えることが出来たようです。 殉職された米兵一名に謹んで哀悼の意を表します。 私自身として、ISILのような前代未聞の「領域を支配している」過激派組織との向き合い方としては、このような形が最善と考えています。

歴史を振り返れば、アメリカ軍はベトナムで大量の空爆を行い、かつ地上兵力を投入してもベトコンに勝つことは出来ませんでした。
アメリカ軍としては、ISILや引いてはアフガン、イラクのような泥沼を二度と作りたくないという思惑があると思えます。ましてや、イラクに関しては「大量破壊兵器の存在」を立証できず、大義名分がないではないか、と非難をされました。

外交の考え方としては、タカ派とハト派のほかに、フクロウ派というのがあります。
軍事力を最終手段とし、「各国との水面下での粘り強い外交交渉」と、「効果を上げるにはどのような手段を用いるのが一番効率的であるか」という合理的・功利的思考を最善とする考えのことです。

ISILを野放しにしては、人質を増やすばかりで、そうでなくとも勢力圏下にある無辜の人々を暴政に晒すことにことになります。
かといって、拙速な地上軍の派兵に対しては、ISILはベトナム戦争でのベトコンのようにゲリラ戦に打って出ることでしょう。米軍はいたずらに兵力を消耗するばかりでなく、シリアの国土が荒廃の極みに達します。費用も甚大なものになるでしょう。いまの空爆だけでは、ISILへの戦果は薄いと考えています(現にベトナム戦争での空爆は、ベトコンに対して「米兵が来る」という警鐘にしかならなかったとされてます)。

その意味では、人質奪還を主眼とした要点を抑える局地的な攻撃を繰り返すのが最善と考えることが出来ます。今回の米軍の行動は、そういう意味では極めて合理的と考えています。
そのためには「どこに人質がいるのか」「どこが要衝なのか」という情報収集が極めて重要になり、手間も惜しまない決意が必要です。しかしそれが過激派に対する牽制になるでしょう。

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wadatsumipress at 18:21│Comments(0)徳望 史夫 

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