二〇一五年九月二七日

安保法制と附帯決議

怒号と議事妨害の嵐の中、安保法案が可決されました。 「日本が政府の恣意的決定で無条件に戦争に巻き込まれる」「徴兵制が・・・」などという議論がありますが、冷静になって考えていただきたく思います。 次世代・元気会・改革が提出した附帯決議は、「内閣の恣意的決定」で戦争を始めるものではありません。

日本を元気にする会 安保法案議決に対するコメント
https://nippongenkikai.jp/curation/3412/

>この合意により、存立危機事態での武力行使(集団的自衛権行使を含む)は完全に国民・国会のコントロール下に置かれ、残課題についても、5党協議会において、法案採決後、引き続き法的措置も含め実現に向けて対応することが合意された。(附帯決議と合意書は添付のとおり)

合意事項としては、国会による事前承認(入口)では、存立危機事態において政府は例外なく国会の事前承認を求めるようになったこと、存立危機事態の認定は、武力攻撃を受けた国の要請又は同意があることが前提であること、重要影響事態において他国を支援する場合には、当該他国の要請が前提であること、重要影響事態およびPKO派遣の国会関与の強化は各党間で検討を行い、結論を得ることなどが確認された。

再承認(中口)では、国会が自衛隊の活動の終了を決議したときには、政府は速やかにその終了措置をとること、国会が自衛隊の活動の期間を限定した場合、その期間を超えて活動を行おうとする場合、政府は改めて国会の承認を求めること、自衛隊の活動について180日ごとに国会に報告を行うことなどが合意された。

事後検証(出口)では、常時監視及び事後検証のための国会の組織のあり方については、各党間で検討を行い、結論を得ることなどが決まった。

図示すると、以下のようになります。
>政治は結果が求められる。安保法制の修正案を私が出した理由
http://taroyamada.jp/?p=7891

安保法制各党比較(概要)_20150831

>悩みに悩みぬきました。安保法制5党合意書と附帯決議を作成し可決させました
http://www.huffingtonpost.jp/taro-yamada/security-law_b_8155850.html

結果として、次世代・元気・改革のほうもやや譲歩し、入口は「存立危機事態」に関して、中口は90日→180日ごとの議会承認、出口に関しては「徹底して事後検証を行う」ことで合意しました。
参考URL:BSフジ プライムニュース 平成27年9月15日 安保法案最大の山場へ・・・採決前に与野党論客らと徹底議論
http://blog.livedoor.jp/doorkaz/archives/1040163733.html


諸外国の例を出しますと、例えばアメリカの派兵のあり方を見ましょう。
1973年にアメリカで「戦争権限法」が成立しました。
これは派兵後48時間以内に下院議長と上院仮議長に報告書を提出し、かつ60日以内に法整備をしないと撤兵しなければならない、という法律です(合憲性が問題になり必ずしもこれに則っていない例もあったようですが)。

外交及び安全保障は極めてセンシティブな内容で、一つ間違えると国の内外を問わず及び市民が危機にさらされるおそれがあり、かつ日本は第2次世界大戦で壊滅的な敗北を喫してしまいました。
そのため、どうしてもタブー視する風潮があります。しかし冷戦が終わり、国際社会が多元化する中で柔軟に対応する法整備は、どうしても重要になるであろう、と私は思います。
ましてや、相手は国家ではなくテロリスト(たとえばISIL)かもしれません。
しかし戦争は多くの代償を伴います、人命や財産・精神的打撃などがあります。そのためにも、「(諸外国の要請については)国会の監視にもとづく派兵」が必要であろう、ということなのです。

さて、それ以外の野党の対応は極めて稚拙で悪辣なものでした。委員長席に殴りかかる議員、理事会室にバリケードを築く議員、見るに耐えません。
私はデモをするな、などとはまったく云いません。ただし「外の声が聞こえないのか」などと叫んだ議員がいましたが、声が大きい人も声が小さい人もみんな一人一票。だから騒いでいる人だけが民意ではありません。
しかし発信はどんな形であれ、違法でない範囲内では可能です。「デモをしている人」だけが民意ではない、ということをよく心に留めてほしく思います。

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wadatsumipress at 21:46│Comments(0)徳望 史夫 

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