二〇一五年八月二九日

朝鮮半島の砲撃事件について

平成22年の延坪島砲撃事件に引き続き、南北朝鮮で動乱が発生しました。 互いに自らの体制保持に躍起になっていると考えてしまいます。

当初、8月18日の段階で朴槿恵大統領が「来年にも統一するかもしれない」という、北朝鮮を不必要に刺激するあまりに不用意な発言をしたのがきっかけではないか、と考えています。 金正恩第一書記も、これに焦ったのか突如8月20日に砲撃を開始し、韓国軍もそれに応戦する、といった事態になってしまいました。

朴槿恵大統領がどういった経緯でそのような発言をしたのかは謎ですが、これは自分の体制維持に躍起になっている金正恩第一書記に格好の攻撃材料を与えたとしか思えません。 声明直後の韓国ネット世論も、「何を考えているのか」という言論で満ち溢れていたようです。

しかし事態は思わぬ方向に向かい、むしろ互いに利のある結果になった、という結果になりました。

大局的な視点から見ると、「中韓で歩み寄りの姿勢を見せた中、北朝鮮が楔を打ち込んだ」、という見方ができるとも思えます。 今年は中国で「抗日戦争70周年」の祝典が開かれ、韓国は参加する姿勢を見せる中、北朝鮮は「健康上の理由」から欠席の意向を示しています。

北朝鮮としては、不用意に参加して周りに不必要な刺激を与えないようにしたものと思えます。
だけれども、自らの体制保持には、「米韓軍事演習」といういつもの攻撃材料に加えて、朴槿恵大統領の「来年にも統一するかもしれない」という発言が飛び出した中、このような軍事衝突を産んだ、と考えています。

翻って日本は、戦後70年の安倍談話では「歴代の内閣のお詫びの立場を踏襲する」という声明を発表しました。 それを朴槿恵大統領は「一定の評価をする」と好意的な評価を下しました。 さらに云えば、「日中韓」で歩み寄りをしているような最中、北朝鮮はそこにまた存在感を示したかった、というように私は見ています。むしろ大陸のがわですべて利を得ている、というのに、やや疑惑の念すら感じると個人的に思います。

今回の一件で日本は直接的に関与することはありませんでしたが、必要に応じて自衛権の行使をしなければならない事態にもなるでしょう。今回の安保法制とは無関係にこの事件は起きてしまいましたが、周囲にはこのように突然砲撃をする国もあるのだ、ということを心に深く刻みたいと思います。

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wadatsumipress at 13:58│Comments(0)徳望 史夫 

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